ボランティア座談会 Vol.1「ボランティアの始まりと今」(前編)

ボランティア座談会 Vol.1
「ボランティアの始まりと今」(前編)
ボランティアって何するの?
ボランティアと聞くと人それぞれ感じ方、捉え方が異なると思います。そこで、新入生や学生の皆さんにぜひボランティアについて知ってもらいたいという思いから、先輩学生コーディネーターにボランティアをはじめたきっかけや、やりがいなどを語ってもらいました。

登場人物(学生コーディネーター)

ボランティア座談会vol.1
※今回の座談会は、新型コロナウィルス感染症拡大防止の観点から、直接、顔を合わせて話すことができないため、オンライン(zoom)にて実施しました。

Q1.ボランティアを始めたきっかけ

奥野 : では石川さんからお願いします。

石川:僕は大学1年生の時にあるサークルに入ったのですが、その時に出会った『やまじゅん』っていう人に「大学にはボランティアプログラムっていうものがあるらしいから一緒にやらない?」と誘われて始めました。自分もボランティア行ってみたいなという気持ちが少しはあったし、やまじゅんと一緒だったらハードルも低いかなと思って始めました。

奥野:友達から誘われてはじめたんですね。宮崎さんは?

宮崎:高校時代に所属していた福祉委員会で、募金活動や高校の近くにあった、ろう学校との交流会に参加していました。なので、大学に入ってからも何かしらやりたいなーとは思っていました。それと、子どもが好きなので、子ども関わるボランティアをやりたいなっていうのも思っていました。そういったことがきっかけで大学1年生から学習支援のボランティアに参加しています。

奥野:高校生からボランティアみたいなことをしていたんですね。大貫さんは?

大貫:元々、人のために何かして喜んでもらえるのが嬉しくて、大学に行ったらボランティアをしたいと思ってました。あと、東京オリンピックがあるので、それも意識して、スポーツ系のボランティアを始めました。

Q2.ボランティアを知ったのはいつ?

奥野:石川さんはいつ頃ですか?

石川:中学生の時に地域のゴミ拾いをしましょうみたいなイベントがあって、そのイベントは実際半強制みたいな感じのイベントであったんですけど、そこで初めてボランティアの経験をしました。なので、ボランティアを知ったのはその時ですね。

奥野:最初は自主的なものじゃなかったんですね。宮崎さんは?

宮崎:ボランティアについて学び始めたのは大学に入ってからですね。

奥野:なるほど。本格的にボランティアを知ることになったのは大学からなんですね。大貫さんは?

大貫:ボランティア自体は東日本大震災がきっかけで知りました。ただ、中学・高校は部活があったので、なかなか始められなかったんです。

Q3.1番印象に残っている活動

奥野:じゃあ次は大貫さんからお願いします。

大貫:初めて参加した活動の、障がい者の陸上競技大会は特に印象に残ってます。タイム記録係をしたんですけど、最初は凄く緊張していて。でも、一緒に活動した方が皆さん優しくて、ボランティアをもっとしたいと思うきっかけになりました。

奥野:そうなんですね。大貫さんは高校で陸上部だったと聞きましたが、元選手から見て感じたことはありますか?

大貫:自分たちは各校の空いている部員や先生方で大会を運営できていましたが、障がいをもつ方だとそれが難しいので、ボランティアの存在って大切だなと思いました。

奥野:僕も陸上をやっていたのでとても共感します。石川さんは?

石川:一番って言われるとなかなか難しいですね。あえてあげるならラグビー大会のスポーツボランティアの活動です。その活動での役割が「盛り上げる」と「道に迷ってる人の案内」だったんですね。でも道に迷う人があまりいなかったので何したらいいかなと戸惑っていたら、近くにいたベテランのボランティアの方がお客さんに積極的にコミュニケーションを取りにいったりハイタッチをしたりしている姿を見て、こういう関わり方もあるんだなと関心しました。お客さんから聞かれたら答えるけど、自分から話しかけるというのは考えてもいなかったのでとても印象に残っています。自発的に行うボランティア活動だからこそ、言われたこと以上の役割を担えるのだなと思いました。

奥野:そうですね。宮崎さんは?

宮崎:今やっている学習支援の活動ですかね。学習支援といっても、勉強を教えるだけじゃなくて、子どもたちが安心して過ごせる居場所づくり的な意味もある活動をしています。その活動の中で、生徒が「高校受かった!」とかって教えてくれるとすごく嬉しいです。それ以外にも、全然勉強しなかった子が自分から成績の話をしだしたとか…そういう生徒のちょっとした成長を見たときは嬉しいなって思います。また、活動の中では「私と生徒」っていう関係性が深まることだけじゃなくて、「他の学生と生徒」っていう関係性の中でも変化が見えたりすることがあるんです。始めはおとなしかった学生が、生徒と仲良くなってきたことによって、生徒のために何ができるか一生懸命考えて行動するようになったりとか。すると生徒もその姿に影響されて勉強に積極的になっていくんですよね。そんな感じでお互いに刺激しあっている姿っていいなって思います。

Q4.どんなボランティア活動をしてきたか

奥野:石川さんからお願いします。

石川:先ほどスポーツボランティアのことをお話ししたんですけど、それ以外に、都立大のボランティアセンターが主催している「地域ボランティアプログラム」という環境保全活動と地域の子どもたちと交流する活動をしていますね。あと、新宿でホームレスの方にお味噌汁を配りながら訪問する「スープの会」の活動にも行ったことがあります。

奥野:宮崎さんは?

宮崎:さっき述べた学習支援の他に、小学校の授業補助をやっています。小学校の授業に行って先生が見きれない分の子どもを見たり、ついていけていない子のサポートをしたりするんです。

奥野:大貫さんは?

大貫:私は子ども食堂、介護予防クラブなどです。あとは都立大のスポーツボランティアの年間プログラムに参加していたので、障がい者スポーツの大会、プロの試合、地域の方向けのスポーツ体験会など幅広く参加しましたね。

奥野:たくさんありますね。どの活動も興味深く、やってみたいです。

Q5.ボランティアで得られたことは?

奥野:大貫さん、いかがですか?

大貫:なんだろう…。得るものは多かったと思います。自分が与える以上に貰えるものが多い、といいますか。

奥野:例えばどんなことですか?

大貫:自分が活動先の方に元気を与えられたらいいな、という気持ちでいたら、向こうの方が元気で、逆に自分が元気を貰える、みたいな感じですかね?伝わるでしょうか…。(笑)

奥野:よくわかります。ボランティアをすると逆に自分も頑張らないと!って思わされますよね。石川さんはどうですか?

石川:ボランティア活動って結構大変なこととかも多い中で一緒に何かを頑張っていく過程で、一緒に活動した人と仲良くなれたというのがありました。あとは、活動の中でかっこいいと思える人に出会えて、そういうかっこいい人に近づきたいという目標的な存在の人に出会うことができたのが大きいかなと思っています。

奥野:そのような方と出会えたことはいいですね。中学のときは半強制的にやらされたとおっしゃっていましたが、大学だと自主的に行動できる、やりたいことができるというのはいいですよね。宮崎さんはどうですか?

宮崎:よく、学校問題とかで「教育上のこういう仕組みがよくない」とかっていうのがあるあるじゃないですか。「数字で子どもを測るなんて」とか「子どものことをちゃんと見てないんじゃないか」とか。勿論良くない面もあると思うんですけど、そもそも教員が足りなくてそうせざるを得ないところがあったり、貧困問題や色々な問題が複合的に起こっていて…問題の本質(?)は現場を見ないとわからなかったよね、ということがたくさんありました。あとは、勉強していることに戻ってくるっていうのがたくさんあります。私はデザインの勉強をしているんですけど、結構役に立っています。デザインって基本的に人のためのものって言われているんですけど、「人のためって何?」って現場に行って突き詰めることが少しできたと思っています。ボランティアも人のためだし、「人のために何が作れるのか」と深いところまで考えることができるようになってきたと思っています。

奥野:ボランティアをして、それを何かに生かす、人のために何ができるかを考えられるようになったことはとても素敵ですし、自分もそうなりたいです。

 

奥野:今回はこのくらいで、次回、もっと踏み込んだことを聞いてみたいと思います。御三方ありがとうございました〜。

3人:ありがとうございました〜。

学生コーディネーターとは

同じ学生の立場から、学生と地域をつなぐ活動を行っています。ボランティア活動を紹介したり、魅力を伝えたり、ボランティア活動に参加するためのきっかけづくりなど、ボランティアコーディネーター(職員)とともに都立大のボランティア活動の機運を高めるサポートをしています。

※学生コーディネーターに関する詳細はコチラをご覧ください。